北海道大学の獣医学部を志望していて、医学部志望者向けの北大英語対策をそのまま使っている受験生がいます。問題は全学部共通なので、それ自体は間違いではありません。ただし配点構造が違います。医学部は二次525点のうち面接が75点を占めますが、獣医学部の二次450点はすべて学科です。人物評価で挽回する余地がありません。そして英語150点は、数学150点・理科150点とまったく同額。理科は2科目で150点なので、科目単位の重みでは英語の方が重い試験です。本記事は、この配点構造から逆算して、北大獣医の英語で何をどの順番でやるかを整理します。
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北海道大学 獣医学部英語の基本データ【2027年度版】

まず全体像を数字で押さえます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 英語の試験時間 | 90分 |
| 大問数 | 4題(長文読解2題・英作文を含む長文1題・会話文の要約文完成1題) |
| 二次 英語の配点 | 150点 |
| 二次の内訳 | 数学150点・理科150点・英語150点=450点(面接の配点なし) |
| 共通テスト | 315点(国語80・数学60・理科60・外国語60・地歴公民40・情報15) |
| 共テ外国語の内訳 | リーディング30点・リスニング30点 |
| 二次比率 | 約59%(450点/765点) |
| 問題の性質 | 全学部共通問題。獣医学部専用の出題はなし |
二次の理科は物理・化学・生物から2科目を選んで150点です。
2026年度入試から共通テストの情報Ⅰが配点ゼロから15点に変わり、共通テストの満点が300点から315点になりました。配点や科目は改定されることがあるため、出願前に必ず北海道大学の公式学生募集要項で確認してください。
なお北海道大学の獣医学部は、帯広畜産大学との共同獣医学課程です。
Gou北大獣医の相談で最初に確認するのが「面接の配点は何点だと思っていますか」です。医学部と混同している受験生が毎年います。獣医の二次450点は、全部が学科です。




配点構造から見える3つの事実
事実1: 英語は総合の約27%を占める
共通テストの外国語60点と二次英語150点を足すと210点。総合765点に対して約27%です。
数学は共通テスト60点+二次150点で210点。理科も同じく210点。つまり英語・数学・理科がまったく同じ重みで並んでいます。
獣医志望者は理科に時間を割きがちですが、この配点はそれを許しません。
事実2: 理科は2科目で150点、英語は1科目で150点
二次の理科は物理・化学・生物から2科目を選んで150点です。1科目あたり75点相当になります。
英語は1科目で150点。科目単位の重みで見れば、英語が最も重い科目です。
この事実を知らずに「理科2科目の方が大変だから」と英語を後回しにすると、配点に逆らった時間配分になります。負担感ではなく配点で時間を配ってください。
事実3: 面接がないので学科だけで決まる
医学部志望者と同じ問題を解きますが、逃げ場は医学部より少ないと考えてください。
医学部は面接75点があるため、学科で多少崩れても人物評価で持ち直す余地が理論上あります。獣医学部にはそれがありません。
英語で20点落とせば、それは総合で20点の損失としてそのまま残ります。
二次59%は共通テストで逃げ切れない構造
二次450点に対して共通テストは315点。共通テストで9割を取っても、二次で崩れれば届きません。
逆に共通テストが8割前後でも、二次の3科目で確実に積めば射程圏内に入ります。
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共通テストのリスニングは捨てられない
北大を志望するなら、ここは早めに知っておいてください。
リーディング30・リスニング30の1対1
北海道大学の共通テスト外国語は60点で、内訳はリーディング30点・リスニング30点です。素点200点を60点に圧縮しますが、リーディングとリスニングの比率は1対1のままです。
国公立大学の中には、リスニングを20点まで圧縮する大学があります。そういう大学ではリスニングの優先度を下げられますが、北大は違います。
外国語の中でリスニングが占める割合は50%。リーディングと同格の科目として扱ってください。
毎日30分を切らさない
平日は毎日30分。共通テスト形式を1セット解いて10分、オーバーラッピング10分、聞き直しと原因分析10分。週末に通しで1セット。
これを高3の秋以降、切らさずに続けます。リスニングは間を空けると落ちる技能で、1週間空けると戻すのに2週間かかります。
聞き取れない原因は3つに分かれる
音の連結。want to が wanna、going to が gonna のように、単語同士がつながって別の音に聞こえるパターンです。
弱形。of が「ヴ」程度、and が「ン」程度、to が「タ」程度に、機能語が極端に弱く短く発音されるパターンです。
語彙不足。そもそもその単語を知らない、あるいは知っていても音と結びついていないパターンです。
多くの受験生は「単語力が足りない」と考えますが、実際は前の2つが大半です。スクリプトを見て意味が分かった箇所は語彙の問題ではなく、音読で解決する問題です。




大問別の攻略法
90分・大問4題。全学部共通問題で、獣医学部専用の出題はありません。
大問1・2 長文読解は下線部和訳で決まる
空所補充、下線部和訳、内容一致などを組み合わせた総合問題です。
英文および設問の難易度そのものは、国公立大学の二次試験としては標準的とされています。難問を解く力より、標準問題を落とさない精度が問われます。
下線部和訳が得点源であり、同時に失点源です。直訳のまま提出すると、意味は合っていても日本語として通らず減点されます。
自己採点は次の5項目でやってください。
- 主語と述語が対応しているか
- 修飾語がかかる先を間違えていないか
- 代名詞の指示内容を明示したか
- 無生物主語を日本語として自然な形に直したか
- 訳し漏れた語がないか
大問3 自由英作文は構成を固定する
英文の内容に関する応答と、自由英作文が出題されます。自由英作文は70語から100語程度とされています。
最も多い失点は、立場を明示しないまま書き始めることです。構成は次の5文で固定してください。
| 順番 | 内容 | 書き出し |
|---|---|---|
| 1 | 立場表明 | I believe that … |
| 2 | 理由1 | First, … |
| 3 | 具体例 | For example, … |
| 4 | 理由2 | Second, … |
| 5 | 締め | For these reasons, … |
この5文構成で70語から100語に収まります。本番で構成を考える時間をゼロにするのが目的です。
大問4 会話文の要約文完成は語彙・語法の一本勝負
会話文を読み、その内容に合うように要約文を完成させる形式です。文法・語法・語彙の知識が試されます。
ここは考え込む領域ではありません。知識で決まるので、処理速度を上げて時間を稼ぐ場所です。
市販の教材では形式が合うものが見つけにくいので、AIで類題を量産するのが現実的です。
90分の時間配分
| 大問 | 目標時間 |
|---|---|
| 大問1 | 22分 |
| 大問2 | 22分 |
| 大問3 | 30分(英作文に20分を確保) |
| 大問4 | 12分 |
| 見直し | 4分 |
大問4を先に処理して時間を確保する解き方もあります。過去問で自分に合う順番を決めて、直前期までに固定してください。
スタディサプリ 大学受験講座
大問4は文法・語法の知識で決まる領域です。弱い単元が見つかったとき、その単元だけを短時間で拾い直せる教材は復習の起点として使いやすくなります。
獣医志望が北大英語で落とす2つのパターン
パターン1: 理科2科目に押されて英語が後回しになる
二次の理科は2科目で150点。負担感は大きいのですが、配点は英語1科目と同じです。
負担感で時間を配ると、配点に逆らいます。週の英語時間が理科1科目分を下回っているなら、配分を見直してください。
パターン2: 医学部向けの対策をそのまま使う
問題は同じなので、出題対策は流用できます。ただし目標点の置き方が違います。
医学部は面接75点を含めた525点で設計しますが、獣医は450点すべてが学科です。学科で必要な点が変わるので、目標点は自分の配点構造で計算し直してください。



「理科2科目がきついので英語は週3時間です」と言う生徒がいました。配点は同じ150点です。負担感で時間を配ると、点数は配点どおりに返ってきません。
AIを使った北大獣医 英語ロードマップ


ステップ1(本番3ヶ月前まで): 和訳の直訳グセを潰す
毎日1本、下線部和訳の練習をします。自分の訳を先ほどの5項目で自己採点し、日本語として通る形まで直します。
AIに採点させると回転が上がります。
「以下は英文と、私が書いた和訳です。次の5項目で採点してください。主語と述語の対応、修飾語のかかり先、代名詞の指示内容の明示、無生物主語の自然な処理、訳し漏れ。各項目について問題があれば指摘し、修正案を示してください」
3ヶ月続けると、直訳のまま提出する癖が消えます。
ステップ2(本番1ヶ月前まで): 大問4の類題を量産する
会話文の要約文完成は知識で決まる領域です。数をこなすほど処理が速くなります。
「英語の会話文を200語程度で作ってください。話者は2名です。そのあとに、その会話の内容を要約した英文を4文で作り、各文に1つずつ空所を設けてください。空所には文法・語法・語彙の知識で判断できる語が入るようにしてください。選択肢は4つずつ付けてください」
週20問のペースで消化してください。
ステップ3(直前期): 90分の通し演習で解く順番を体に入れる
本番と同じ時刻に、同じ制限時間で解きます。英語が午後の科目なら午後に解いてください。
解く順番と各大問の目標時間を固定し、体に入れます。




併願戦略
北海道大学の獣医学部は、帯広畜産大学との共同獣医学課程です。
併願先として検討される大学
同じ北海道の帯広畜産大学と酪農学園大学、本州の北里大学や日本獣医生命科学大学などが候補になります。
形式の違いに注意する
英語の観点で見ると、それぞれ出題形式が異なります。北大の記述中心の出題に慣れた受験生が、マーク中心の私立の形式で戸惑うことがあります。
併願校を決めたら、その大学の過去問を最低1年分は解いておいてください。形式の違いは本番で吸収できません。
とくに国公立の記述型から私立のマーク型へ移るときは、処理速度の設計が変わります。北大は90分で4題ですが、私立には短時間で多くの設問を処理させる大学があります。




京都医塾 高卒生プログラム
獣医学部も併願設計が複雑になりやすい入試です。大学ごとに形式を変える前提で年間計画を組みたい浪人生には、全寮制・完全個別カリキュラムの予備校が候補になります。
まとめ
北海道大学 獣医学部の英語は、配点構造を理解するところから始まります。
押さえるべきことは4つです。
第一に、二次450点はすべて学科だということ。医学部は二次525点のうち面接75点を含みますが、獣医学部に面接の配点はありません。英語で20点落とせば、総合で20点の損失としてそのまま残ります。人物評価で取り返す道はありません。
第二に、英語150点は数学150点・理科150点と同額だということ。しかも理科は2科目で150点なので、科目単位の重みでは英語が最も重い科目です。負担感で時間を配ると配点に逆らいます。
第三に、共通テストのリスニングを捨てられないこと。北大の共通テスト外国語60点は、リーディング30点・リスニング30点の1対1です。リスニングを20点まで圧縮する大学とは扱いが違います。毎日30分を切らさないでください。
第四に、出題は90分・大問4題の全学部共通問題だということ。長文読解2題、英作文を含む長文1題、会話文の要約文完成1題。難問を解く力より、標準問題を落とさない精度が問われます。下線部和訳は5項目で自己採点し、自由英作文は5文構成を固定してください。
まずは自分の共通テスト目標から、二次英語で何点必要かを逆算してください。数字が出れば、週の時間配分が決まります。
配点や出題形式は年度によって改定されることがあります。必ず北海道大学の最新の学生募集要項と過去問で確認してください。


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