共通テストのリスニングは、全員が同じ100点満点で受けます。ところが大学がそれをどう換算するかは、まったく揃っていません。北海道大学はリーディングとリスニングを1対1で使うため、外国語の得点の半分がリスニングです。一方、鳥取大学はリーディング160点・リスニング40点とされ、リスニングは20パーセント。同じ勉強時間の配分では、どちらかに必ず無駄が出ます。さらに二次に英語がない大学が3校あり、そこでは共通テストの英語が唯一の得点機会になります。本記事は、獣医10校の配点を並べたうえで、志望校の英語比率を自分で計算し、リスニングに使う時間を決める手順を整理します。
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共通テスト英語の重さは大学で違う

まず、共通テストが総合点に占める比率から確認します。
| 大学 | 共通テストの配点 | 総合に占める比率 |
|---|---|---|
| 宮崎大学 | 1000点(英語200点) | 約71% |
| 鳥取大学 | 920点(外国語200点) | 約60% |
| 鹿児島大学 前期a | 920点 | 約60% |
| 大阪公立大学 | 850点(外国語200点) | 約55% |
| 北海道大学 | 315点(外国語60点) | 約41% |
| 鹿児島大学 前期b | 460点 | 約28% |
Gou鹿児島大学は同じ前期日程の中で、共テ比率が60パーセントと28パーセントに分かれます。区分を決めないまま勉強を始めると、どちらにも足りない状態になります。
英語が理科の2倍になる大学もある
大阪公立大学は共通テストが850点で、外国語200点に対して理科100点とされています。共通テストの段階では、英語が理科のちょうど2倍の重さです。
二次の英語が60分だからといって軽い試験だと判断すると、この配点構造を見落とします。
共テ比率が7割を超える大学もある
宮崎大学は共通テストが1000点で、総合の約71パーセントを占めるとされています。二次で英語を選ばない選択もできますが、共通テストの英語200点は全員必須です。
二次から逃げても、共通テストからは逃げられません。


リスニングの比率が2倍以上違う
ここが本記事の中心です。外国語の中で、リスニングがどれだけ重いかを並べます。
| 大学 | 外国語の内訳 | リスニング比率 |
|---|---|---|
| 北海道大学 | リーディング30点・リスニング30点(外国語60点) | 50% |
| 帯広畜産大学 | リーディング72点・リスニング48点(外国語120点) | 40% |
| 東京農工大学 | 外国語200点(リスニング70点を含む) | 約35% |
| 鳥取大学 | リーディング160点・リスニング40点(外国語200点) | 20% |
| 鹿児島大学 | リーディングとリスニングが4対1 | 20% |
最高の北海道大学と最低の鳥取大学で、2.5倍の差があります。
北海道大学は圧縮しない
多くの国公立は、リスニング100点を50点や40点に圧縮します。北海道大学はこれをせず、リーディングとリスニングを1対1で使います。
つまり外国語の得点の半分がリスニングです。リーディングだけ仕上げても、外国語の点は伸びません。なおリスニング免除の場合は、リーディング100点を200点に換算する仕組みが示されています。
帯広畜産大学は40パーセント
帯広畜産大学は、リーディング100点満点を72点に、リスニング100点満点を48点に換算します。リスニングが外国語120点のうち40パーセントを占めます。
多くの国公立が5分の1程度まで圧縮する中で、これは異例の重さです。しかも帯広は二次でも英語が全員必答で、総合問題450点のうち英語以外の4科目から2つを選ぶ形になっています。英語から逃げる設計になっていません。
鳥取と鹿児島は20パーセント
一方、鳥取大学はリーディング160点・リスニング40点とされ、鹿児島大学も4対1とされています。
この層の大学では、リスニングに1日1時間を投じても配点上の見返りは小さくなります。維持に留めて、その時間をリーディングと二次の記述に回すほうが合理的です。




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共通テストの英語は形式への慣れがそのまま点になります。第5問・第6問の処理が毎回間に合わないなら、該当分野の講義だけを拾って戻るのが早い方法です。単元単位で視聴できる教材は、その戻り先として使いやすくなります。
二次に英語がない3校は共通テストが全て
国公立獣医10校のうち、二次に英語がないのは岩手大学、岐阜大学、山口大学の3校です。
岐阜大学は2025年度から二次が数学と理科1科目の2教科になり、英語が課されなくなりました。山口大学の個別は数学200点・理科200点で、英語は共通テストの外国語300点に含まれるかたちです。
英語が要らないという意味ではない
ここを誤解しないでください。二次で英語を書かないだけで、共通テストの英語は全員が受けます。
むしろ二次で挽回できないぶん、共通テストの英語の1点が重くなります。二次で英語がある大学なら、共通テストで失敗しても記述で取り返す道がありますが、この3校にはそれがありません。
やるべきことは絞られる
その代わり、対策の範囲ははっきりします。記述の練習は不要です。和訳も英作文も要りません。
リーディングの処理速度とリスニングの精度、この2つだけを仕上げてください。浮いた時間は数学と理科に回します。二次が数学と理科だけなら、そこが勝負です。


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志望校の英語比率を計算する3手順


感覚ではなく数字で決めてください。10分で終わります。
手順1 換算後の点数を集める
募集要項を開き、共通テストの英語配点、そのうちのリスニング配点、二次の英語配点、そして総合の満点を書き出します。
大事なのは換算後の点数を使うことです。素点で計算すると判断を誤ります。圧縮や傾斜がかかる大学では、100点満点のリスニングが30点にも48点にもなります。
手順2 2つの比率を出す
1つめは英語の総合比率です。共通テストの英語配点と二次の英語配点を足して、総合の満点で割ります。
2つめはリスニング比率です。リスニングの配点を、外国語の配点で割ります。
手順3 判断する
英語の総合比率が25パーセントを超えるなら、英語は主要科目です。15パーセントを下回るなら、英語に時間を使いすぎている可能性があります。
リスニング比率が35パーセントを超えるなら、リスニングは毎日やる科目です。20パーセント程度なら、維持で十分です。
鹿児島大学のように区分で構造が変わる大学は、区分を決めてから計算してください。前期aと前期bでは共テ比率が60パーセントと28パーセントに分かれるとされています。
比率別のリスニング学習時間
計算結果が出たら、時間を決めます。
40パーセント以上(北海道・帯広畜産)
毎日30分を確保してください。シャドーイング15分、初見の問題演習10分、聞き直しと確認5分です。
この層では、リスニングが外国語の得点の4割から5割を作ります。途切れさせないことが最優先で、3日空けると戻すのに1週間かかります。
30パーセント台(東京農工)
毎日20分。シャドーイング10分、演習10分。
「毎日やるが長くはやらない」が正解です。東京農工大学の二次は60分で総語数およそ1900語とされる処理速度型なので、リーディングの速読にも時間を回す必要があります。
20パーセント程度(鳥取・鹿児島)
毎日15分で維持します。増やす必要はありません。
余った時間はリーディングの速読と二次の記述に回してください。両校とも二次に和文英訳と自由英作文があるため、書く練習のほうが配点上の見返りが大きくなります。
15分ルーティンの中身
比率が低い大学でも、これだけは毎日やってください。
最初の5分で、前日に解いた問題の音声をスクリプトを見ながら聞き、聞き取れなかった箇所に印を付けます。次の5分で、その箇所だけをシャドーイングします。最後の5分で、新しい問題を1つ解きます。
要点は、聞き取れなかった箇所を放置しないことです。「なんとなく分かった」で次に進むと、同じ音でまた落とします。聞き取れない原因は、たいてい音の連結か脱落です。


ネイティブキャンプ
リスニングは頻度が命です。週1回2時間より、毎日15分のほうが伸びます。回数無制限で毎日話せる環境は、シャドーイングの相手役として使うと維持のコストが下がります。
AIで共通テスト英語を鍛える
共通テストは過去問の年数が限られています。予想問題集を買い足す前に、AIで演習素材を作れます。
聞き取れない原因を分類させる
「次の英文スクリプトについて、日本人の受験生が聞き取りにくい箇所を、音の連結、脱落、弱形の3つに分類して指摘してください。それぞれ、どう聞こえるかをカタカナで示してください」
自分が聞き取れなかった箇所が、どの現象なのかが分かります。原因が分かれば対処できます。
比率を計算させる
「次の入試科目と配点をもとに、総合点に占める英語の比率と、外国語の中でのリスニング比率を計算してください。計算過程も示してください」
計算過程を出させるのが要点です。圧縮や傾斜がある大学では単純な足し算になりません。
読解速度を測らせる
「次の英文の語数を数え、私が読み終えるまでにかかった時間から1分あたりの語数を計算してください。そのうえで、共通テストのリーディングを80分で解き切るために必要な速度と比較し、不足分を示してください」
読む速度の目安は、80語から100語/分あれば余裕を持って処理でき、60語/分を下回ると時間が足りなくなります。
学習配分を提案させる
「次は私の志望校の英語配点です。リスニング比率と総合比率を踏まえて、1日の英語学習時間90分をリーディング、リスニング、二次の記述にどう配分すべきか提案してください。すべてに均等に配る案は出さないでください」
最後の一文がないと、均等配分の案が返ってきます。配点に偏りがあるのに時間を均等に配ると、そのぶん取りこぼします。




まとめ
獣医学部の共通テスト英語は、全員が同じ勉強をする科目ではありません。
押さえるべきことは4つです。
第一に、リスニングの重さが大学で2.5倍違うこと。北海道大学はリーディングとリスニングが1対1でリスニング比率50パーセント、帯広畜産大学はリーディング72点・リスニング48点で40パーセント、東京農工大学は約35パーセント。一方、鳥取大学と鹿児島大学は20パーセントです。同じ時間配分では、どちらかに必ず無駄が出ます。
第二に、二次に英語がない3校では共通テストが唯一の得点機会になること。岩手大学、岐阜大学、山口大学です。岐阜大学は2025年度から二次の英語が廃止されました。英語が要らないのではなく、挽回できないぶん1点が重くなります。
第三に、換算後の点数で計算すること。素点で見ると判断を誤ります。100点満点のリスニングが、大学によって30点にも48点にもなります。
第四に、比率に応じて時間を決めること。40パーセント以上なら毎日30分、30パーセント台なら20分、20パーセント程度なら15分の維持で十分です。
まずは志望校の募集要項を開いて、外国語の換算後の配点を確認してください。10分の計算で、リスニングに毎日何分使うべきかが決まります。
入試情報は毎年更新されます。本記事の配点も、必ず志望校の最新の募集要項で確認してください。




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