「杏林大学の英語、医療テーマを重点的に勉強すれば大丈夫?」
実は、そうとは言い切れません。
杏林大学医学部の英語入試で出題される長文のテーマは、医学・医療よりも一般テーマが圧倒的に多いのです。社会問題、環境、文化、歴史、心理——医学部受験とは思えないほど幅広いジャンルから出題されます。
これは受験生にとってどちらにも転ぶ情報です。「医療英語しか勉強していない」なら失点のリスク。でも「一般教養英語の地力がある」なら差がつくチャンスです。
さらに、2021年度以降は問題量が削減される「負担軽減傾向」が続いており、60分・全マーク・大問4題というシンプルな構造の中で着実に得点できる試験設計になっています。
本記事では、20年の予備校指導経験を持つ私Gouが、2026年度最新形式を徹底分析。杏林大学医学部英語を60分で制するための全戦略を解説します。
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杏林大学 医学部英語の基本データ

2026年度 試験の基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分 |
| 英語配点 | 100点 |
| 総合配点 | 350点(英語100+数学100+理科150) |
| 形式 | 全問マークシート |
| 大問数 | 4題 |
| 偏差値 | 65.0(河合塾 2026年度) |
| 合格最低点目安(一次) | 非公開(60〜70%がボーダー推定) |
| 倍率 | 9.1倍(2025年度) |
英語単体の目標得点は65〜75点(65〜75%)が現実的な合格ラインです。
2026年度 大問構成と出題内容
| 大問 | 形式 | 規模 | 問数 | 目安時間 |
|---|---|---|---|---|
| 大問1 | 短文完成(文法・語法・語彙) | 短文10題 | 約10問 | 10分 |
| 大問2 | 語句整序 | 英文5題 | 約5問 | 8分 |
| 大問3 | 短文・会話文整序 | 短文+会話文 | 5問 | 7分 |
| 大問4 | 長文読解(2題) | A4版1枚程度×2 | 各5問(計10問) | 30分 |
| 見直し | — | — | — | 5分 |
Gou2021年以降、大問4の長文は「A4版1枚に収まる長さ」に縮小され、問数も各5問に削減されています。かつての杏林大学英語と比べて、処理量が大幅に軽減されました。60分で十分解き切れる設計です。
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杏林大学 医学部英語の最大の特徴:「医療テーマがほぼ出ない」
医学部なのに一般英語が問われる理由
他の私立医学部では、長文のテーマに医療・生命科学・環境医学が多く出題されます。しかし杏林大学の英語入試では、長文のテーマが医学・医療に偏らないという特徴があります。
過去の出題テーマ例:
| テーマジャンル | 出題例 |
|---|---|
| 社会・文化 | 人口問題、都市化、多文化共生 |
| 環境・科学 | 環境問題、気候変動、宇宙科学 |
| 歴史・人文 | 歴史上の発見、文化的変化 |
| 心理・行動 | 人間の意思決定、行動変容 |
| テクノロジー | AI、デジタル社会、技術革新 |
医学テーマは「出ないわけではない」ですが、出題頻度は他大学より低い傾向です。



「医学部の英語だから医療英語を集中的に」という戦略が裏目に出ることがあります。杏林大学に関しては「幅広いジャンルの英文を読む習慣がある受験生」が有利。一般教養英語の底力が問われる試験です。
2021年以降の「負担軽減」傾向:受験生へのメッセージ
2021年度以降、杏林大学英語では問題量が継続的に削減されています。
変化のポイント:
– 長文1題あたりのボリューム:縮小(A4版1枚程度)
– 長文問数:削減(各5問に統一)
– 脱文挿入問題:2025年度入試で姿を消す
この傾向は「英語力そのものを測る」方向への転換です。分量で受験生を圧倒するのではなく、基礎的な文法・語法力と読解の正確さを見る設計に変わっています。
大問別 傾向と攻略法
大問1:短文完成(文法・語法・語彙)
傾向
大問1は、短文の空所に最適な語句を選ぶ4択問題が約10問出題されます。文法・語法・イディオムが幅広く出題され、知識量が直接得点に結びつきます。
| 出題カテゴリー | 例 |
|---|---|
| 動詞の語法 | 他動詞・自動詞・語法の正確な用法 |
| 前置詞・接続詞 | 慣用表現・複合前置詞 |
| 語彙・イディオム | 標準〜やや高め。慣用句・コロケーション |
| 時制・態 | 完了形・受動態・仮定法 |
攻略法
- 目安時間: 10分・目標: 7〜8/10問
- ネクステージ・Vintageの文法・語法セクションを完璧に
- 語彙レベルは英検準1級相当まで上げると安心
- 「確実に取れる問題」から先に処理する
大問2:語句整序
傾向
大問2は、語句をバラバラに並べ替えて正しい英文を完成させる問題が約5問出題されます。難易度は標準で、基本的な英文構造が理解できていれば解ける問題が中心です。
選択肢の数は一般的(5〜8択程度)で、北里大学のような10択ほど難しくありません。
攻略法
- 目安時間: 8分(1問1.5分が目安)
- 意味のかたまり(チャンク)から組み立てる
- 動詞の形・時制・前置詞のコロケーションに注意
- 解けない問題は2分で見切って先へ進む



杏林大学の語句整序は他の私立医学部と比較して「標準的な難易度」です。基礎文法をしっかり固めれば4〜5問中3〜4問は正答できます。整序で満点を狙うより「大問4の長文を確実に解く」ことを優先してください。
大問3:短文・会話文整序【杏林大学の独自形式】
傾向
大問3は、バラバラになった短文や会話文のセリフを正しい順番に並べる問題が5問出題されます。整序問題ですが、文の整序(語句ではなく文の順番を並べ替える)という特殊な形式です。
- 会話の流れを読んで「次に来るべき発言」を判断する
- 論理的なつながり(接続詞・代名詞の指示対象)に注目する
- 日常会話・学術的な会話の両方が出題される
攻略法
- 目安時間: 7分
- まず最初に来るべき文(話題の導入・問いかけ)を特定する
- 接続詞(however, therefore, moreover等)と代名詞の指示対象を手がかりにする
- 「文の流れとして自然か」を常に意識する
大問4:長文読解(2題)【最重要・最多配点】
傾向
大問4は2題の長文(それぞれA4版1枚程度)に対し、各5問・計10問が出題されます。問題量は削減されていますが、問題の質は標準〜やや高めで、正確な読解力が求められます。
出題テーマ(傾向):
| ジャンル | 頻度 |
|---|---|
| 社会問題・人文 | 高(医療テーマより多い) |
| 環境・科学 | 高 |
| 歴史・文化 | 中 |
| 医療・健康 | 低〜中(他大学より少ない) |
| テクノロジー | 中 |
設問タイプ:
| 設問タイプ | 特徴 |
|---|---|
| 内容真偽(○×) | 本文と合致する選択肢を選ぶ |
| 空所補充 | 文脈から最適な語句を選ぶ |
| 下線部解釈 | 難しい表現の意味を文脈から判断 |
攻略法
- 目安時間: 各15分(合計30分)
- 設問先読み:長文を読む前に設問をスキャンして「何を探すか」を把握する
- テーマが医療以外でも、英文のロジックを追う力があれば対応できる
- 短い長文(A4版1枚)なので、全文を精読しても15分以内に収まる
- 内容真偽は「本文に書いてあること」に忠実に判断する(推測・常識で選ばない)



杏林大学の長文はA4版1枚程度なので、他の私立医学部の長文(700〜1,000語)より読みやすい。「短い分、精読できる」という余裕を持って取り組んでください。むしろ選択肢の精度が問われるので、内容一致問題で「なんとなく合っている」選択肢を選ばないよう注意が必要です。
60分の時間配分 完全マニュアル


推奨時間配分
| 大問 | 内容 | 目安時間 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 大問1(短文完成) | 文法・語法 | 10分 | 知識を確実に点にする |
| 大問2(語句整序) | 整序 | 8分 | 1問1.5分で処理 |
| 大問3(短文・会話文整序) | 文整序 | 7分 | 流れを読んで素早く |
| 大問4-A(長文①) | 長文読解 | 15分 | 設問先読み→全文精読 |
| 大問4-B(長文②) | 長文読解 | 15分 | 同上 |
| 見直し | — | 5分 | マーク確認・迷った問題に戻る |
60分は「余裕がある」試験
他の私立医学部と比べると、杏林大学の60分は処理量に対して十分な時間があります。時間切れで解けないというパターンは稀です。
むしろ注意すべきは「時間が余ったことで慢心して雑に解く」こと。60分をフルに使って丁寧に確認する余裕があるのが杏林大学英語の強みです。
見直しに5分を確保する目的は2つです。①マークミスの確認(選択肢の番号を1つずれてマークしていないか)②自信がない問題への再アプローチ。特に大問1の語法問題と大問3の文整序は「後で見直すと気づくことがある」問題形式なので、必ず時間を残してください。
杏林大学 医学部英語 合格に向けた学習ロードマップ
フェーズ1(半年前まで):基礎固め
| 学習内容 | 目標 |
|---|---|
| 英単語 | システム英単語・鉄壁レベルを完成 |
| 文法 | ネクステージ・Vintageを完璧に仕上げる |
| 一般英文慣れ | 医療系に限らず多ジャンルの英文を週3本 |
フェーズ2(3〜半年前):多テーマ長文演習
| 学習内容 | 目標 |
|---|---|
| 多テーマ読解 | 社会・環境・歴史・文化の英文に慣れる |
| 整序問題 | 標準的な語句整序+文の整序問題を毎日3問 |
| 会話文 | 日常会話・学術会話の流れを掴む練習 |
フェーズ3(直前3ヶ月):過去問攻略
| 学習内容 | 目標 |
|---|---|
| 杏林大学過去問 | 5年分を本番形式(60分)で演習 |
| 見直し習慣 | 演習後の5分見直しを毎回実践 |
| 弱点特定 | 内容真偽・文整序の正答率を分析 |
杏林大学 医学部英語 よくある質問
Q. 医療英語は全く勉強しなくていいですか?
A. 全く不要というわけではありませんが、優先度は下げていいというのが正確な答えです。医学テーマが出ることもあるため、基本的な医療語彙(disease, treatment, therapy, diagnosis等)は押さえておいてください。ただし、他の私立医学部のように「医療英語を重点特訓」するほどの投資は不要です。
Q. 大問3の文整序は他の大学でも出ますか?
A. 語句整序(語句を並び替える)は多くの大学で出題されますが、文の整序(文を並び替える) を会話形式で出題するのは杏林大学の特徴的な問題形式です。過去問で形式に慣れることが最も効果的な対策です。
Q. 2021年以降の負担軽減で合格しやすくなりましたか?
A. 問題量は減りましたが、難易度が下がったわけではありません。問題の質は標準〜やや高めを維持しており、「量が少ない分、各問題の正確な処理が重要」になっています。得点率でいえば、65〜75%が現実的な合格ラインです。
Q. 英語だけ突出して得意な場合、有利ですか?
A. 英語は100点配点で、数学・理科の合計250点より少ない割合です。英語が得意でも理科(150点)が弱いと総合点で不利になります。英語で差をつけるというより、全科目でバランスよく70%を確保する戦略が合格への王道です。
まとめ:杏林大学英語攻略の3つの柱
① 医療テーマ以外の英文も積極的に読む
社会・環境・歴史・文化のテーマが多数出題。医療英語に偏らず、幅広いジャンルの英文読解力を養うことが杏林大学攻略の根本。
② 大問3(文整序)は過去問で形式に慣れる
語句整序ではなく「文の順番を並べ替える」という独自形式。流れを読む力と論理展開の把握が鍵。過去問で繰り返し練習することで感覚が身につく。
③ 60分を丁寧に使う・見直しに5分確保
杏林大学は時間的余裕がある試験。余った時間で雑に確認するのではなく、5分を見直し専用に確保してマークミスと判断ミスを防ぐ。
杏林大学医学部英語は、「医学部受験の英語」という先入観を外したとき、初めて正しい攻略法が見えてきます。医療テーマではなく一般教養の英語力、難しい整序ではなく会話文の流れを読む力、長文の精読ではなく「A4版1枚を丁寧に解く」集中力——これらが杏林大学英語に問われる本質です。
60分・全マーク・大問4題のシンプルな構造を最大限に活かし、確実に65〜75%を取りに行く戦略で合格ラインに到達してください。
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