共通テストが終わった翌日から、国公立前期の前日までは38日です。2027年度なら1月18日から2月24日まで。この38日を「なんとなく過去問をやる期間」にした受験生は、2月の私立連戦に飲まれて、気づいたら前期の直前になっています。しかも私立を併願するなら、38日のうち13日前後は本番と移動で消えます。実際に自習できるのは25日前後です。25日で英語の実力そのものは変わりません。変わるのは答案の書き方と処理の順番です。本記事は、38日を3つのブロックに割って、各ブロックで何をやり何をやらないかを日付入りで設計します。
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共通テスト後に使えるのは38日しかない

まず日数を確定させてください。感覚で動くと必ず足りなくなります。
2027年度の日程
2027年度の大学入学共通テストは1月16日(土)と17日(日)に実施されます。追試験と再試験は1月23日(土)と24日(日)です。国公立大学の前期日程は2月25日から始まります。
共通テスト翌日の1月18日から、前期前日の2月24日まで。これが38日です。
私立の一次は2月に密集した
ここに私立医学部の日程が重なります。
私立医学部の一般選抜は従来1月下旬から実施されていましたが、2026年度入試では多くの大学が一次試験を2月へ移しました。結果として2月上旬に日程が密集しています。2月1日から2月4日の4日間だけでも複数の大学が一次試験を実施しました。
2027年度も同様の日程が見込まれますが、各大学の募集要項で必ず確認してください。
自習できるのは25日前後
私立を4校から5校併願すると、一次だけで5日前後。移動と前泊で数日。一次に通れば二次(面接・小論文)でさらに数日。合計すると13日前後が本番と移動で消えます。
38日から13日を引くと25日です。これが実際に手を動かせる日数です。
Gou毎年1月、生徒に「前期まで何日ある?」と聞きます。ほぼ全員が「1ヶ月くらい」と答えます。数えてみると自習できるのは25日。この差が、直前期の設計を狂わせます。




ブロック1(1月18日〜1月31日)は切り替えと出願
最初の14日間です。ここでやることは2つだけです。
マーク型から記述型への切り替えは3日で終える
共通テスト後に最も多い失敗は、共テの余韻で速読モードを続けることです。
共通テストのリーディングは80分で大量に処理する試験でした。二次の記述は逆で、1文を正確に読み、日本語や英語で書く試験です。求められる技能が違います。
切り替えは3日で終わります。
1日目、志望校の過去問を1年分、時間を計らずに解きます。時間無制限でどこまで書けるかを見るのが目的です。
2日目、同じ年度を採点します。模範解答と自分の答案を1文ずつ照合し、減点される箇所に印をつけます。
3日目、印をつけた箇所だけをやり直します。ここで「自分の答案は何で減点されるか」の傾向が出ます。
この3日で、手を動かして書く生活に戻ります。
出願は英語の換算で決める
国公立の出願は共通テスト直後です。例年1月下旬から2月上旬で、迷う時間はほとんどありません。
英語の観点で見るべきは、共通テスト英語の換算です。リーディングとリスニングの比率は大学ごとに違い、同じ素点でも換算後の得点が変わります。リスニングを100点そのまま使う大学と、20点まで圧縮する大学があるからです。
手順は3つです。自己採点でリーディングとリスニングの素点を確定する。候補校の換算式に当てはめて換算後の英語得点を全校分計算する。総合点でのボーダーとの差を比べる。
秋のうちに候補校の換算式を集めておけば数分で終わります。1月に調べ始めると間に合いません。
残る9日は過去問に充てる
切り替えの3日と出願の作業を除くと、ブロック1に残るのは9日前後です。
2日で1年分のペースにしてください。1日目に解き、2日目に復習と書き直しです。1日1年分は多すぎます。
私立の過去問もここで入れます。私立と国公立では形式が違うので、両方に触れておかないと2月1日で戸惑います。
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ブロック2(2月1日〜2月12日)は維持だけを狙う
私立の一次が集中する12日間です。
積み上げを狙うと本番が落ちる
連日の受験と移動で、まとまった自習時間は取れません。ここで積み上げを狙うと、本番のパフォーマンスが落ちます。
目的は維持だけに絞ってください。
移動中は音読、宿では30分
移動中は音読です。すでに読んだ英文を声に出して読み返します。新しい英文は読みません。読解のリズムを保つのが目的です。
宿では30分だけ。志望校の過去問から和訳を1本、または英作文を1本書きます。採点はしません。書く手を止めないためだけの30分です。
受けた大学の問題は当日中に10分見返す
受験した大学の問題は、その日の夜に10分だけ見返してください。
解けなかった設問の形式をメモします。「和訳で時間が足りなかった」「英作文の語数が埋まらなかった」といった記録です。
これが前期に向けた最良のデータになります。模試より本番の方が正確に弱点を教えてくれます。
睡眠を削らない
新しい問題集を買わない。単語帳を替えない。夜更かしして詰め込まない。
連戦期の睡眠不足は、次の大学の試験に直接響きます。1校のために全体を落とさないでください。



連戦期に「今日は手応えがなかったから夜に3時間やる」という生徒がいます。翌日の大学で落ちます。この時期の勉強は、明日の自分から借金しているのと同じです。




ブロック3(2月13日〜2月24日)で最終得点が決まる


連続した時間が取れるのは、この12日間だけです。
前半6日は本番と同じ時間で通す
2日で1年分のペースで、3年分を回します。
重要なのは、本番と同じ時刻に、同じ制限時間で解くことです。英語が午後の科目なら午後に解いてください。朝に解いて時間内に終わっても、本番の再現になりません。
解いた日は採点まで。翌日に書き直しと弱点の確認をします。
後半6日は弱点1点に絞る
前半で出た弱点のうち、最も配点が大きいもの1つに絞ります。
自由英作文で語数が埋まらないなら、そこだけを6日間やります。和訳の日本語が不自然なら、そこだけをやります。複数に手を出すと、どれも中途半端に終わります。
直前期に動くものと動かないもの
はっきりさせておきます。38日で動くのは、英作文の減点潰しと和訳の日本語です。
読解力そのものは動きません。速く正確に読めるようになるには数ヶ月かかります。今から鍛える対象ではありません。
動く場所に時間を置いてください。それが直前期の設計の要点です。
最後の2日は新しいことをしない
これまでに解いた過去問の中から、自分の答案がよく書けた1年分を読み返します。「自分はこう書ける」という感覚を持って本番に入るためです。
単語帳は、自分が印をつけた箇所だけを見返します。全ページをめくらないでください。
スタディサプリ 大学受験講座
弱点を1つに絞ったあと、その単元だけを短時間で確認したい場面が出ます。必要な講義だけを拾って戻れる教材は、直前期の12日間と相性が良い作りです。
直前期にやってはいけない5つ
不安になると手が出てしまうものを、先に禁止しておきます。
1. 新しい問題集を買う
38日で新しい教材を消化することはできません。中途半端に終わり、不安だけが増えます。
2. 単語帳を替える
覚え直しに時間が消えます。今使っているものの、印をつけた箇所だけを回してください。
3. 初見の難問に挑む
解けない問題に当たると自信が削られます。直前期は「解ける状態を確認する」期間です。
4. 生活リズムを変える
急に早起きを始めると、本番の週に体調を崩します。変えるなら1月中に済ませてください。
5. 英語をゼロにする日を作る
数学や理科に集中したくなりますが、英語を3日空けると読解の速度が落ちます。最低でも15分は触れてください。




前日と当日は紙1枚で動く
前日にやることを書き出す
当日の朝に考える余地をなくすのが目的です。紙1枚にこれを書いてください。
- 試験開始時刻と会場までの経路
- 英語の試験時間と大問構成
- 大問を解く順番(決めておく)
- 各大問の目標時間
- 捨てる可能性がある設問
- 分からない設問に粘る上限(1問90秒など)
当日の朝は新しい問題を解かない
前日に読み返した過去問の英作文を1本、声に出して読む程度で十分です。
頭を英語のモードに入れるのが目的で、知識を増やすためではありません。
試験中に崩れたときの手順
残り時間を確認し、何分で何問残っているかを出します。配点の大きい設問から処理します。迷った設問は印をつけて飛ばし、戻る前提で進めます。最後の5分は必ず見直しに使います。
目標点を数字で持っていれば「これは落とす想定だった」と処理できます。持っていないと1問で崩れます。
AIで直前期の添削と分析を回す
添削してくれる人が近くにいない受験生ほど、ここが効きます。
減点箇所を分類させる
「以下は志望校の英文和訳の問題と模範解答、そして私が書いた答案です。私の答案について、減点されると考えられる箇所を1文ずつ指摘してください。減点の理由も分類してください(誤訳、訳し漏れ、日本語の不自然さ、構文の取り違え)」
分類させるのが要点です。3年分やると自分の傾向が見えます。
英作文は最小限の修正だけさせる
「以下は志望校の自由英作文の設問と、私が書いた答案です。減点される箇所を文法、語法、構成、内容の4観点で指摘してください。そのうえで、私の答案を最小限の修正で改善した版を示してください。全面書き直しはしないでください」
最後の一文が重要です。禁じないとAIは自分の文章に置き換えてしまい、学習になりません。
弱点を1つに絞らせる
「以下は私が直前期に解いた志望校の過去問3年分の、大問別の得点と目標点です。残り12日で最も優先して手を入れるべき大問を1つだけ挙げてください。複数は挙げないでください。理由も説明してください」
複数挙げさせると全部やることになります。直前期にそれは無理です。


京都医塾 高卒生プログラム
直前期の添削と出願判断を一人で抱えると精度が落ちます。次年度を見据えて浪人の環境を検討するなら、全寮制・完全個別カリキュラムの予備校が候補になります。
まとめ
医学部英語の直前期は、日数を数えるところから始まります。
押さえるべきことは4つです。
第一に、使える日は38日しかないこと。2027年度なら共通テストが1月16日と17日、国公立前期が2月25日開始で、間は38日です。私立を併願すれば13日前後が本番と移動で消え、自習できるのは25日前後になります。「1ヶ月くらいある」という感覚で動くと足りません。
第二に、38日を3ブロックに割ること。1月18日から31日が切り替えと出願、2月1日から12日が私立の連戦、2月13日から24日が仕上げです。私立の一次は2026年度入試で多くの大学が2月へ移り、2月上旬に密集しました。連戦期は積み上げを狙わず、維持だけに絞ってください。
第三に、直前期に動くものと動かないものを分けること。英作文の減点潰しと和訳の日本語は38日で動きます。読解力そのものは動きません。動く場所に時間を置いてください。
第四に、やってはいけないことを先に決めること。新しい問題集を買わない、単語帳を替えない、初見の難問に挑まない、生活リズムを変えない、英語をゼロにする日を作らない。不安になると全部やりたくなるので、先に禁止しておきます。
まずは自分のカレンダーを作って、自習に使える日を数えてください。数字が出れば、何を捨てるかが決まります。
入試日程は年度によって変わります。本記事の日付も、必ず志望校の最新の募集要項で確認してください。


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