大阪公立大学の獣医学部は、日本で唯一の公立獣医学部です。英語の試験は60分で大問3題。長文読解2題と和文英訳1題で、自由英作文は出ません。ここで押さえてほしいのが試験時間です。同じ大学の医学部は100分で大問3題ですが、獣医学部は60分。構成が似ていても、時間の余裕がまったく違います。つまりこの試験は、読む力より「時間内に処理して書き切る力」で決まります。さらに配点にも特徴があり、共通テストでは英語200点に対して理科100点。共通テストの段階では英語が理科のちょうど2倍の重さです。本記事は、この配点と時間から逆算した対策を整理します。
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大阪公立大学 獣医学部 英語の基本データ【2027年度版】

まず全体像を数字で押さえます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 英語の試験時間 | 60分 |
| 大問数 | 3題(長文読解2題+和文英訳1題) |
| 自由英作文 | 出題なし |
| 設問形式 | 空所補充・言い換え・語句整序・内容一致・和訳・説明・和文英訳 |
| 長文の難易度 | やや高いとされる |
| 二次 英語の配点 | 200点 |
| 二次の内訳 | 数学200点・理科300点(2科目)・英語200点=700点 |
| 共通テスト | 850点(国語200・数学200・理科100・外国語200・地歴公民100・情報50) |
| 共テ外国語の内訳 | リーディング150点・リスニング50点 |
| 二次比率 | 約45%(700点/1550点) |
| 位置づけ | 日本で唯一の公立獣医学部 |
二次の理科は物理・化学・生物から2科目を選択します。
配点や科目は改定されることがあるため、出願前に必ず大阪公立大学の公式学生募集要項で確認してください。
Gou大阪公立の獣医を受ける生徒に必ず言うのが「過去問は60分で解いてください」です。同じ大学の医学部が100分なので、ネットの情報を拾うと時間感覚がずれます。




配点の重心が共テと二次で入れ替わる
この大学の配点で最も面白いのがここです。
共通テストでは英語が理科の2倍
共通テストの配点は、英語200点に対して理科100点です。理科は2科目でこの点数なので、1科目あたり50点相当になります。
つまり共通テストの段階では、英語が理科のちょうど2倍の重さです。
獣医志望者は理科に時間を割きがちですが、共通テスト対策の時間配分としては英語を軽く見られません。
二次では理科が英語の1.5倍
一方、二次は理科300点に対して英語200点です。理科は2科目で300点なので、1科目あたり150点相当。
二次の段階では理科が最重の科目になります。英語は数学と同額の200点です。
合計するとどちらも400点
| 科目 | 共通テスト | 二次 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 英語 | 200点 | 200点 | 400点 |
| 理科 | 100点 | 300点 | 400点 |
| 数学 | 200点 | 200点 | 400点 |
英語・理科・数学が、まったく同じ400点で並びます。
重心が入れ替わるだけで、総量は同じです。この構造を知っておくと、時期による配分を決めやすくなります。共通テストまでは英語を厚めに、共通テスト後は理科を厚めに。これが配点に沿った設計です。
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60分をどう配分するか


この試験で最も多い失敗は、時間切れです。
推奨配分
| 大問 | 目標時間 |
|---|---|
| 大問1(長文) | 20分 |
| 大問2(長文) | 20分 |
| 大問3(和文英訳) | 18分 |
| 見直し | 2分 |
和文英訳の18分は死守してください。
和文英訳を後回しにしない
多くの受験生が大問1から順に解き、和文英訳にたどり着いたときに残り10分ということが起きます。
和文英訳は「書く」作業なので、時間が足りないと部分点すら取れません。長文は途中まででも設問単位で点が拾えますが、英訳は書き切らないと点になりません。
不安なら、大問3を先に解いてから長文に戻る順番も検討してください。過去問で試して、直前期までに固定します。
長文は全訳しようとしない
設問を先に読み、根拠を探しながら読んでください。1題20分で長文を処理するには、全訳している余裕がありません。
長文の難易度はやや高いとされています。だからこそ、読み方の設計が効きます。
過去問は必ず60分で解く
同じ大学でも医学部は100分です。ネットで大阪公立大学の英語対策を調べると、医学部向けの情報が混ざります。
時間感覚がずれたまま練習すると、本番で崩れます。




和文英訳は「和文和訳」から始める
自由英作文が出ないぶん、和文英訳が独立した大問として重みを持ちます。
日本語をそのまま訳さない
出題される日本語は、英訳しにくい表現を含みます。そのまま英訳しようとすると手が止まります。
手順は2段階です。
| 段階 | やること |
|---|---|
| 第1段階 | 和文和訳。中学生でも書ける平易な日本語に置き換える |
| 第2段階 | 英訳。中学英文法レベルの構文で書く |
言い換えの例を挙げます。
| 元の日本語 | 平易な日本語 |
|---|---|
| 〜に他ならない | 〜である |
| 〜を余儀なくされる | 〜しなければならない |
| 〜が功を奏する | 〜がうまくいく |
| 〜に拍車をかける | 〜をもっと早くする |
| 〜の域を出ない | 〜以上のものではない |
| 〜に照らして | 〜と比べて |
減点されるのは「使い損ね」
難しい構文を使おうとして失敗するのが、最も多い減点です。
仮定法や分詞構文を無理に使うより、単純な S+V+O で正確に書く方が点になります。
自己採点の3観点
- 文法の誤りがないか
- 語法の誤りがないか(動詞の語法、前置詞、可算不可算)
- 訳し漏れた要素がないか
3番目が見落とされがちです。日本語の要素をすべて英語に反映できているか、原文と1対1で照合してください。
例文のストックが効く
和文英訳は、例文のストックがそのまま得点になります。
新しい問題集を増やすより、使っている例文集を回してください。1冊を5周する方が、5冊を1周するより効きます。
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和文英訳で詰まる原因が、構文の知識ではなく文法の抜けであることは珍しくありません。必要な単元だけを短時間で拾い直せる教材は、原因の切り分けに使いやすくなります。
長文読解の設問対策
出題は空所補充、言い換え、語句整序、内容一致、和訳、説明とされています。オーソドックスな形式です。
未知語は推測で処理する
長文の難易度はやや高いとされていますが、接頭辞・接尾辞や派生語の知識があれば、前後から意味を推測できる場合があります。
| 接頭辞・語幹 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| a-、an- | 無い | anemia |
| anti- | 反 | antibody |
| hyper- / hypo- | 過剰 / 不足 | hypertension / hypothermia |
| pre- | 前 | prevention |
| re- | 再 | recurrence |
| trans- | 超えて | transplant |
| -osis | 状態、症 | prognosis |
| -itis | 炎症 | hepatitis |
| chron- | 時間 | chronic |
ただし語源で届かないものもあります。イディオム、多義語の特殊用法、固有名詞は前後の文脈だけで判断してください。
説明問題は「設問の範囲」に答える
「なぜか」と聞かれて事実を羅列する、「どういうことか」と聞かれて訳をそのまま書く。この2つが典型的な失点です。
設問が要求している範囲に、広すぎず狭すぎず答えてください。
語句整序は骨格から作る
動詞を見つけて語法を確定し、熟語のかたまりを探し、日本語訳から骨格を仮置きして、余った語で微調整する。この順番で処理すると速くなります。
60分の試験では、語句整序に3分以上かけると全体が崩れます。
共通テストのリスニングは捨てられない
リーディング150・リスニング50の3対1
外国語200点の内訳は、リーディング150点・リスニング50点です。
リスニングを4分の1や5分の1まで圧縮する大学に比べると、やや重い扱いです。
そして50点は、共通テストの情報Ⅰ50点とまったく同じ配点です。捨てられる点数ではありません。
毎日20分で維持する
共通テスト形式を1セット解いて7分、スクリプトを見ながらのオーバーラッピング7分、聞き直しと原因分析6分。
リスニングは間を空けると落ちる技能です。1週間空けると戻すのに2週間かかります。
聞き取れない原因は3つに分かれる
音の連結。want to が wanna、going to が gonna のように単語同士がつながるパターンです。
弱形。of が「ヴ」程度、and が「ン」程度、to が「タ」程度に、機能語が極端に弱く短くなるパターンです。
語彙不足。そもそもその語を知らない、あるいは知っていても音と結びついていないパターンです。
多くの受験生は単語力の問題だと思い込みますが、実際は前の2つが大半です。スクリプトを見て意味が分かった箇所は語彙の問題ではなく、音読で解決します。


AIを使った大阪公立大獣医 英語ロードマップ
ステップ1(夏まで): 共通テストの英語を厚めに
共通テストでは英語200点、理科100点です。この時期は英語を厚めに配分するのが配点に沿います。
リーディングの速読と、リスニング毎日20分。ここを固めます。
ステップ2(秋): 和文英訳を毎日
和文和訳の手順を体に入れます。AIに添削させると回転が上がります。
「以下は和文英訳の問題です。まず、与えられた日本語を中学生でも書ける平易な日本語に言い換えてください。慣用表現や抽象的な表現がどこにあるかも指摘してください。英訳はまだ示さないでください」
英訳を先に見せないのが要点です。自分で書く前に答えを見ると練習になりません。
そのうえで自分の英訳を添削させます。
「以下は和文英訳の問題と、私が書いた英訳です。減点箇所を文法、語法、訳し漏れの3観点で指摘してください。そのうえで、中学英文法レベルの構文で書き直した版を示してください。仮定法や分詞構文などの難しい構文は使わないでください」
ステップ3(直前期): 60分の通し演習
本番と同じ時刻に、60分で解きます。大問別の所要時間と得点率を記録してください。
「大阪公立大学 獣医学部の英語は60分で大問3題です。長文読解2題と和文英訳1題で、自由英作文は出ません。以下は私が過去問を解いたときの大問別の所要時間と得点率です。時間を使いすぎている大問と、時間に対して得点が低い大問を指摘し、配分の修正案を出してください」
3年分やると、自分がどこで時間を溶かすかが見えます。




併願戦略
国公立獣医は二次英語の有無がばらつく
国公立の獣医学部は、二次に英語がある大学とない大学に分かれます。
出願候補が固まった時点で、全校の二次科目を並べてください。志望順位によって英語の準備量が変わります。
試験時間の違いに注意する
大阪公立の獣医は60分です。90分や100分の大学と併願すると、時間感覚の切り替えが必要になります。
併願校を決めたら、その大学の過去問を本番と同じ制限時間で最低1年分は解いておいてください。
私立との形式差
大阪公立は記述中心ですが、私立にはマーク中心の大学があります。記述に慣れた受験生がマーク式で処理速度に戸惑うことがあります。




京都医塾 高卒生プログラム
獣医は大学ごとに二次科目の有無や試験時間まで変わります。併願先ごとに準備を切り替える年間計画を組みたい浪人生には、全寮制・完全個別カリキュラムの予備校が候補になります。
まとめ
大阪公立大学 獣医学部の英語は、時間と配点の両方から設計する必要があります。
押さえるべきことは4つです。
第一に、60分で大問3題だということ。長文読解2題と和文英訳1題で、自由英作文は出ません。同じ大学の医学部は100分なので、ネットの情報を拾うと時間感覚がずれます。過去問は必ず60分で解いてください。
第二に、和文英訳の18分を死守すること。長文は途中まででも設問単位で点が拾えますが、英訳は書き切らないと点になりません。不安なら大問3を先に解く順番も検討してください。
第三に、配点の重心が共テと二次で入れ替わること。共通テストでは英語200点に対して理科100点で、英語が理科の2倍。二次では理科300点に対して英語200点で、理科が1.5倍。合計するとどちらも400点です。共通テストまでは英語を厚めに、共通テスト後は理科を厚めに配分するのが配点に沿います。
第四に、和文英訳は和文和訳から始めること。「〜を余儀なくされる」を「〜しなければならない」に置き換えてから英訳する。減点されるのは難しい構文を使い損ねたときなので、簡単な構文で正確に書いてください。
まずは過去問を60分で1年分解いて、どこで時間が溶けるかを記録してください。数字が出れば、次にやることが決まります。
配点や出題形式は年度によって改定されることがあります。必ず大阪公立大学の最新の学生募集要項と過去問で確認してください。


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