「自治医大って学費が実質無料なんでしょ?じゃあ英語もめちゃくちゃ難しいの?」
半分正解で、半分誤解です。
自治医科大学は、6年間の学費約2,300万円が全額貸与され、卒業後9年間の地域医療勤務で返還が全額免除される唯一無二の医科大学。各都道府県から2〜3名しか合格できず、正規合格倍率は15.8倍という超人気校です。
ただし英語の問題自体は、難問奇問ではありません。本当の特徴は別にあります——英語の試験が「一次(80分マーク)」と「二次(30分記述)」の2回あることです。一次は長文3題をマーク式で高速処理する試験、二次は短時間で記述をまとめる試験。性質の違う2つの英語を、それぞれ別の戦い方で攻略する必要があります。
本記事では、20年の予備校指導経験を持つ私Gouが、2026年度最新情報をもとに自治医科大学の「2段階英語」を完全攻略するための全戦略を解説します。
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自治医科大学 医学部英語の基本データ

2026年度 試験の基本スペック
| 項目 | 一次試験 | 二次試験 |
|---|---|---|
| 英語の試験時間 | 80分 | 30分 |
| 英語の配点 | 25点 | 12.5点 |
| 形式 | 全問マークシート | 記述式 |
| 出題 | 長文読解3題が中心 | 長文+記述設問 |
| 同日のその他科目 | 数学80分・理科2科目80分・面接 | 数学30分・面接 |
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 偏差値 | 67.5(河合塾 2026年度) |
| 一次合格倍率 | 3.6倍(2024年度) |
| 正規合格倍率 | 15.8倍(2024年度) |
| 募集の特徴 | 各都道府県から2〜3名を選抜 |
| 学費 | 約2,300万円全額貸与(9年間の地域医療勤務で返還免除) |
Gou自治医大の入試は「都道府県ごとの戦い」です。全国一律の点数勝負ではなく、自分の出身都道府県の受験生の中で上位2〜3名に入る必要があります。とはいえ問題は全国共通。英語で確実に得点できる力が、どの県でも合否の土台になります。
一次試験英語の出題構成(80分・マーク)
| 大問 | 形式 | 内容 | 目安時間 |
|---|---|---|---|
| 大問1 | 長文読解 | 内容一致・同意語選択・語句整序・アクセント | 25分 |
| 大問2 | 長文読解 | 同上 | 25分 |
| 大問3 | 長文読解 | 同上 | 25分 |
| 見直し | — | マーク確認 | 5分 |
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自治医科大学 医学部英語の3つの特徴
特徴①:英語の試験が「2回」ある
自治医科大学の最大の特徴は、一次試験と二次試験の両方に英語があることです。
- 一次(80分・25点・マーク): 長文3題を中心とした読解力・処理速度の勝負
- 二次(30分・12.5点・記述): 短時間で読み、書いてまとめる表現力の勝負
多くの受験生は一次対策に集中しがちですが、一次を突破した受験生同士の二次は僅差の戦い。30分の記述試験への準備があるかどうかが、正規合格と補欠の分かれ目になります。
特徴②:一次は「長文のみ」——独立した文法問題が出ない
一次試験の英語は、大問3題すべてが長文読解です。独立した文法問題・会話文問題はなく、文法知識は長文中の語句整序や空所補充の形で問われます。
さらにユニークなのが、共通テストから姿を消した「アクセント問題」が長文の中で出題されること。発音・アクセントの知識を問う問題が残っている数少ない医学部です。
頻出テーマ:
| ジャンル | 出題例 |
|---|---|
| 医療・健康 | 医療技術、感染症、生活習慣 |
| テクノロジー・ネット社会 | AI、SNS、デジタル化の影響 |
| バイオ・自然科学 | 遺伝子、生態系、環境 |
| 心理学 | 行動、認知、意思決定 |
特徴③:問題は標準レベル——だからこそ「落とせない」
自治医大の英語は、難問奇問ではなく標準レベルの問題を速く正確に処理できるかを見る試験です。倍率15.8倍の選抜では、1問のミスが順位を大きく動かします。「難しい問題が解ける」より「取れる問題を絶対に落とさない」精度が求められます。



「標準レベル×超高倍率」の試験は、実は対策がシンプルです。出題形式が安定しているので、過去問で型を体得し、ミスを減らす訓練に集中すればいい。逆に「なんとなく解ける」レベルで止まっている受験生から脱落していきます。
一次試験(80分・マーク)の攻略法
長文3題×25分のペース配分
80分で長文3題+見直しを回すには、1題25分のペースを守ることが絶対条件です。
1題25分の内訳(推奨):
| ステップ | 時間 | やること |
|---|---|---|
| 設問先読み | 3分 | 設問とリード文をスキャンし「何を探すか」を決める |
| 本文速読 | 10分 | パラグラフごとに要旨をつかむ |
| 設問解答 | 10分 | 根拠箇所に戻って照合しながらマーク |
| 予備 | 2分 | 迷った問題の再考 |
設問タイプ別の対策
| 設問タイプ | 攻略ポイント |
|---|---|
| 内容一致 | 選択肢の「言い換え」に注意。本文の根拠箇所と必ず照合 |
| 同意語選択 | 単語の字義より「文脈での意味」を優先 |
| 語句整序 | 動詞句・前置詞句のチャンクから固める |
| アクセント | 頻出パターン(-ate, -ity, -graphy等の規則)を事前に整理 |
アクセント問題は「事前整理」で確実に取る
アクセント問題は知っていれば数秒で解ける一方、知らなければ何分考えても解けません。接尾辞ごとのアクセント規則(〜ityは直前の音節、〜ateは2つ前など)を一覧化して覚えておけば、本番では時間をかけずに得点できます。共通テスト対策の古い教材や文法書の付録が役立ちます。
二次試験(30分・記述)の攻略法
30分の記述試験は「準備の差」が一番出る
一次合格発表から二次試験までの期間は短く、ここで初めて記述対策を始めても間に合いません。一次対策の段階から、週1回は記述演習を混ぜておくのが正解です。
二次で問われる力:
– 英文の内容を日本語で簡潔に要約・説明する力
– 設問の指示(字数・観点)を正確に守る力
– 30分という短時間で「読む→考える→書く」を完結させる力
対策の型
- 過去問の記述問題を30分計って解く——時間感覚の体得が最優先
- 要約は「筆者の主張+根拠」の2要素を落とさない
- 和訳は直訳→自然な日本語への変換を意識する
- 書いた答案は学校の先生・予備校・AIで必ず添削を受ける
ChatGPTやClaudeに「自治医科大学の採点者として、以下の要約答案を10点満点で採点し、減点理由と改善案を示してください」と依頼すれば、毎日でも無料で添削サイクルが回せます。30分のタイムアタック練習もAIに出題させれば一人で完結します。LINE特典に自治医大向けプロンプトを収録しています。
80分の時間配分 完全マニュアル(一次試験)


推奨時間配分
| 区分 | 内容 | 目安時間 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 大問1 | 長文読解① | 25分 | 設問先読み3分→速読10分→解答10分 |
| 大問2 | 長文読解② | 25分 | 同上 |
| 大問3 | 長文読解③ | 25分 | 同上 |
| 見直し | マーク確認 | 5分 | マークずれ・空欄チェック |
鉄則: 「25分の壁」を死守する
1題に30分かけてしまうと、3題目が15分しか残らず崩壊します。25分経ったら、解けていない設問があっても次の大問へ進む——この機械的なルールが、3題トータルの得点を最大化します。
黄金の時間フロー:
1. 各大問の開始時に「終了時刻」をメモする(例: 10:25まで)
2. 25分経過したら未解答は仮マークして次へ
3. 3題終了後の見直し5分で、仮マークの問題に戻る



過去問演習では「1題25分」を必ずストップウォッチで計ってください。最初は27〜28分かかっても構いません。「どのステップで時間を使いすぎたか」を毎回記録すると、2〜3週間で25分の型が身につきます。
スタディサプリ 大学受験講座
1題25分で長文を処理する速読力は精読の積み重ねから。トップ講師の構文解説を繰り返し見られるので独学でも土台が固まります。
合格に向けた学習ロードマップ
フェーズ1(半年前まで):基礎固め
| 学習内容 | 目標 |
|---|---|
| 英単語 | システム英単語・鉄壁レベルを完成 |
| 文法 | ネクステージ・Vintageを完璧に(整序対策に直結) |
| アクセント | 接尾辞ごとの規則を一覧化して暗記 |
フェーズ2(3〜半年前):速読×多テーマ演習
| 学習内容 | 目標 |
|---|---|
| 理系テーマ長文 | 医療・テクノロジー・心理学の英文を毎日1本 |
| タイムアタック | 700語前後の長文を25分で解く練習を週3回 |
| 記述の仕込み | 週1回は要約・和訳の記述演習(二次の布石) |
フェーズ3(直前3ヶ月):過去問攻略
| 学習内容 | 目標 |
|---|---|
| 自治医大過去問 | 5年分を本番形式(80分)で演習 |
| 時間配分の徹底 | 「1題25分の壁」を体に染み込ませる |
| ミス分析 | 内容一致の選択肢照合ミスをゼロに近づける |
自治医科大学 医学部英語 よくある質問
Q. 学費が無料と聞きましたが、本当ですか?
A. 正確には「6年間の学費約2,300万円が全額貸与され、卒業後に出身都道府県知事が指定する公立病院等に9年間勤務すれば返還が全額免除される」制度です。9年のうち約半分はへき地等の指定病院での勤務が含まれます。途中で義務を離れると貸与額の一括返還が必要になるため、地域医療に従事する明確な意思を持って受験すべき大学です。
Q. 都道府県ごとの選抜とはどういう仕組みですか?
A. 受験者は出身都道府県の試験地で受験し、各都道府県から2〜3名が合格します。つまり全国順位ではなく「自分の県の受験生の中で上位に入る」戦いです。県によって受験者数・レベルに差があるため倍率は変動しますが、問題は全国共通なので対策は変わりません。
Q. 英語の難易度はどのくらいですか?
A. 問題自体は標準レベル(共通テスト〜中堅私立医大レベル)です。ただし80分で長文3題を処理する速読力と、超高倍率の中で「ほぼ落とさない」精度が要求されるため、体感的な難しさは数字以上です。アクセント問題など独特の出題もあるので、過去問での形式慣れが必須です。
Q. 二次試験の英語はどのくらい重要ですか?
A. 配点は12.5点と小さく見えますが、一次を突破した受験生同士の二次は僅差の勝負です。30分で記述をまとめる訓練をしてきたかどうかは答案に明確に表れます。一次対策の段階から週1回の記述演習を組み込んでおくことを強く推奨します。
Q. 2026年度入試で変更点はありますか?
A. 富山県・山梨県・山口県・佐賀県で年内入試(総合型選抜・学校推薦型選抜)が新設されます。該当県の受験生は、一般選抜と合わせて受験機会が増えるため、募集要項を必ず確認してください。
まとめ:自治医大英語攻略の3つの柱
① 一次は「1題25分の壁」を死守して長文3題を完走する
標準問題×超高倍率の試験は、時間管理とミスの少なさが合否を決める。25分経ったら機械的に次へ。
② アクセント問題は接尾辞の規則を事前整理して数秒で取る
共通テストから消えた発音・アクセントが残る数少ない医学部。知識の事前整理だけで確実な得点源になる。
③ 二次の30分記述は「一次対策と並行」で仕込む
一次合格後では間に合わない。週1回の要約・和訳演習+添削を早期から習慣化し、僅差の二次で抜け出す。
自治医科大学は、学費の実質免除と引き換えに「地域医療を担う9年間」を約束する、志の問われる大学です。その入試英語は、難問で受験生をふるい落とすのではなく、標準的な問題を速く・正確に・2つの形式で処理できるかを見ています。
一次の「25分×3題」の型と、二次の「30分記述」の型。この2つを過去問演習で体得すれば、15.8倍という数字に怯む必要はありません。あなたの県の2〜3枠を、確かな準備で取りに行きましょう。
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