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愛媛大学 医学部英語の傾向と対策【2026年版】|科目名に「英語」がない。英文を読んで全部日本語で答える120分

愛媛大学医学部医学科 英語の傾向と対策 - 科目名は総合問題、英文を読んで日本語で答える120分200点の2026年版戦略

愛媛大学医学部医学科を志望して「英語の過去問」を探すと、見つかりません。この大学の個別学力検査に「英語」という科目名は存在しないからです。2021年度入試から、英語と小論文は「総合問題」200点に統合されました。ではもう英語は要らないのかというと、まったく逆です。総合問題の素材は2題とも英文で、しかも大統領演説の原文と医学雑誌の記事という、教科書に載っていない生の文書が使われます。それを読んだうえで、解答はすべて日本語。英作文は1問も出ません。この構造を知らずに市販の英語対策だけを積むと、120分の使い方から間違えます。本記事は、大学自身が公開している問題と出題意図をもとに、総合問題の正体と対策を具体化します。

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれています。


目次

愛媛大学 医学部「総合問題」の基本データ【2026年版】

愛媛大学医学部医学科 総合問題の基本データと配点を示す図解

まず全体像を数字で押さえます。

項目 内容
日程 前期日程のみ(後期日程の実施なし)
募集人員 55名(前期日程)
英語に相当する科目 総合問題(個別学力検査に「英語」の科目名はない)
総合問題の試験時間 120分
総合問題の配点 200点
大問数 2題
素材 英文(令和8年度は大統領演説と政府公式文書、医学雑誌の記事)
解答言語 令和8年度はすべて日本語。英作文の出題なし
二次の内訳 数学200点・理科200点(物理・化学)・総合問題200点・面接100点=700点
共通テスト 500点(国語100・数学100・外国語100[R80/L20]・地歴公民50・理科100・情報50)
合計 1200点。二次比率は約58%
二段階選抜 あり(約6倍で予告)
2025年度 合格最低点 総合925.67点/1200点(77.1%)。共テ381.80点(76.4%)・二次503.28点(71.9%)
2026年度 前期結果 志願者239名・合格者57名・実質倍率約4.2倍。志願者は3年連続減少

ここから読み取るべき事実が3つあります。

1つめは英語の総量です。共通テストの外国語100点と、総合問題200点のうち英文読解が占める部分。合計1200点の中で英語が直接関わるのは、多く見積もっても300点弱です。理科は共テ100点と二次200点で300点、数学も同じく300点。英語だけが突出して重い試験ではありません。

2つめは二次比率が約58%だという点です。共通テストと二次がおよそ4対6。共通テストで7割台後半を作ったうえで、二次で7割強を積むのが合格ラインです。

3つめは合格最低点の内訳です。2025年度は共通テスト76.4%に対し、二次は71.9%で足りていました。二次で7割強。総合問題で満点を狙う設計にはなっていません。

なお配点・試験時間・募集人員・二段階選抜の基準は改定されます。出願前に愛媛大学の公式募集要項で必ず確認してください。


「総合問題」とは何を測る試験なのか

英語と小論文が1つになった科目

愛媛大学医学部医学科は、2021年度入試から個別学力検査の英語を廃止し、総合問題を導入したとされています。英語と小論文を別々に課すのをやめ、1つの科目に統合したかたちです。

この統合には明確な意味があります。英語だけを測るのでも、小論文だけを測るのでもない。英文で書かれた資料を読み、そこから何が言えるかを考え、日本語で論理的に述べる。この一連の流れが1つの能力として評価されるということです。

実際、令和8年度(2026年3月実施)の問題はこの設計そのものでした。

Gou

「英語がないなら楽だ」と考える受験生がいますが、逆です。英語の試験なら、読めれば点になります。総合問題は読んだうえで「で、あなたはどう考えるか」まで問われる。読解で止まる受験生が最も落ちるのがこの形式です。

令和8年度の実際の出題

大学が公開している問題冊子から、構成を確認します。試験時間は120分、大問は2題でした。

大問1は、2015年1月にオバマ大統領(当時)が一般教書演説で発表した「Precision Medicine Initiative」がテーマです。演説の一部と、ホワイトハウス報道官室が出した公式のファクトシートが英文で提示されます。設問は7問。

  • 下線部について、患者の何が unique なのかを本文中から単語3つで抜き出す
  • 大統領がある一文を述べた意図を、60字以内の日本語で説明する
  • 下線部を、演説の趣旨に沿って100字以内の日本語に訳す
  • 文中の $215 million が現在の日本円でおおよそいくらになるかを答える
  • precision medicine が one-size-fits-all approach と対極にある理由を日本語で説明する
  • precision medicine の進展で実現可能になった医療の内容を80字以内の日本語で説明する
  • 新型コロナのような新興感染症に precision medicine を実施するなら、どんな準備と実施方法が必要か、自分の考えを日本語で述べる

大問2は設定が変わります。「あなたは医師としてクリニックで勤務しており」という前提が与えられ、文章1に症例の状況、文章2に専門家の見解が英文で示されます。文章2の出典は医学雑誌 The New England Journal of Medicine の2025年の記事です。試験の前年に出た文章が使われています。設問は5問。

  • ワクチンと免疫の仕組みについて、日本語の文章の空所5か所に適語を選ぶ
  • ある考え方に自分が陥らないために日頃心がけている姿勢や行動を、100字以内の日本語で答える
  • 親の権利は子どものどのような権利と対立すると考えられるか、簡潔な日本語で書く
  • 麻しんの患者を診察室に受け入れた場合に想定される不都合な事態を、箇条書きで3つ書く
  • 「どうすれば患者と医療者がともに納得できる状況になるのか」について、自分の意見を400字以内の日本語で書く

英語で答える設問は1問もありません。読むのは英語、書くのは日本語。これが令和8年度の総合問題でした。

英語力だけでは解けない設問が混ざる

この試験の特徴は、英語の読解力以外の要素が同じ大問の中に平然と混ざることです。

最も象徴的なのが、$215 million を日本円に換算させる設問です。大学が公表した正答は、試験当日の円相場のプラスマイナス10円の範囲、具体的には145円から165円を掛けたものとされています。つまり為替レートを知らなければ正解できません。

大学はこの設問の出題意図を「million を訳すことができるか問うとともに、世界情勢や経済への関心、本文のような国家規模のプロジェクトにかかる費用についての感覚を問う」と説明しています。英語の問題の顔をして、実際は時事への関心を測っているわけです。

ワクチンと免疫の空所補充も同様です。抗原、マクロファージ、T細胞、B細胞、抗体という一連の流れを日本語で問う、生物の知識問題でした。大学は出題意図として「生命科学に興味を持ち、幅広い知識習得意欲のある学生を評価したい」と述べています。

親と子の権利の対立を問う設問については、解答例として生きる権利、健康で安全に成長する権利、医療サービスを受ける権利が挙げられ、子どもの権利条約の条文に対応するとしたうえで、「条約を直接知らなくても、十分に想起しうる内容である」と補足されています。暗記を求めてはいない、ということです。


大学が「出題意図」を公開している。これを使わない手はない

愛媛大学は、総合問題の正解・解答例に加えて、設問ごとの出題意図を公式サイトで公開しています。全国的にも珍しい対応で、受験生から見れば採点者の視点がそのまま読める資料です。

公開されている出題意図を並べると、評価軸は4つに整理できます。

  • 文章を正しく読み取る力
  • そこから起こりうる事態を想像し、考える力
  • 不正確な情報に惑わされず、根拠を確かめようとする態度
  • 論理的に意見を展開する力

たとえば「日頃心がけている姿勢や行動」を問う設問の出題意図は、「メディアやインターネット上にあふれる不正確な情報に惑わされて、不適切な行動を取らないためには、どのような態度が求められるかを理解しているかどうかを問う問題である」とされています。求められているのは立派な決意表明ではなく、情報を吟味する具体的な習慣です。

麻しん患者を受け入れた場合の不都合を3つ挙げる設問では、「文章を正しく読み取る力と、麻しんが拡大した場合にどのような被害が生じるかを想像し考える力を問う問題である」とされています。本文に書いてあることの再現だけでは足りず、そこから先を自分で想像する必要がある。

400字の意見記述にいたっては、解答例そのものが示されず、「どのようにすれば患者と医療者がともに協力し前進できるかについて、論理的に意見を展開できるかを問うものである」という出題意図だけが公開されています。正解はない、論理が見られている、と大学自身が言っているわけです。

対策上の使い方は決まっています。過去問を解くときは、解答例を先に見ないでください。まず出題意図だけを読み、この設問は4つの評価軸のどれを測っているのかをノートに書く。それから答案を書く。狙いが分かれば、書くべき要素は自動的に決まります。

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字数指定を制する者が総合問題を制する

60字、80字、100字、400字の書き分け

令和8年度で指定された字数は、60字以内、80字以内、100字以内が2問、そして400字以内でした。字数ごとに書き方を変えないと、入り切らないか、逆に薄くなります。

60字以内は1文で書き切ります。「〜という意図。」「〜ということ。」で終える。要素は1つか2つまで。修飾語を削り、主語と述語だけを残す意識で書いてください。

80字から100字は2文構成です。1文目で結論、2文目で根拠か補足。「〜である。なぜなら〜だから。」または「〜である。これは〜を意味する。」の型が安定します。

400字は4段落構成にします。第1段落で現状の整理、第2段落で対立点の明示、第3段落で自分の提案、第4段落で想定される反論への手当てか結論。1段落あたり100字しかありません。抽象的な理想論を書くと、段落2つで終わります。具体を1つ入れることを最優先にしてください。

全字数に共通する減点回避

字数にかかわらず、次の4点は必ず守ってください。

  • 指示語(それ、これ、彼ら)を残さず、具体名に置き換える
  • 本文にない一般論を足さない。ただし「あなたの考え」を問う設問は例外
  • 設問の文末に対応させる(意図を説明せよ、なら「〜という意図。」で終える)
  • 字数を必ず数える。「以内」の指定なので超過は減点対象になる

日本語記述で点を落とす受験生の失点は、内容の間違いより、この4つの形式面に集中します。英語が読めていても、日本語の答案が雑だと点になりません。

120分の時間配分

推奨する配分は次の通りです。

  • 最初の3分 全体を見て字数指定と設問数を確認する。とくに最後の400字を先に見つける
  • 50分 大問1(英文を読み、日本語記述の設問を処理する)
  • 37分 大問2の文章1・文章2を読み、知識問題と短い記述を処理する
  • 25分 400字の意見記述
  • 5分 字数確認と誤字の点検

最重要のルールは、400字に25分を確保してから読み始めることです。時間切れで白紙になる設問はここしかありません。しかも配点の観点では、400字は最も重い設問である可能性が高い。読解に夢中になって最後の25分を失うのが、この試験で最も典型的な失敗です。

1つの設問で7分を超えたら印を付けて次へ進む。最後の5分は内容を練り直さず、字数超過と誤字の点検だけに使う。この2つも守ってください。


AIを使った愛媛大学 総合問題 ロードマップ

愛媛大学医学部医学科 総合問題対策のAI活用ロードマップを示す図解

総合問題は、市販の問題集で同じ形式の演習を積むことがほぼ不可能な試験です。英文読解と日本語記述と医療倫理の小論文が1つになった問題集は存在しません。だからこそAIの使いどころが明確にあります。

ステップ1(6ヶ月前まで): 英文を日本語に落とす訓練

英文を1本読んだら、必ず日本語で要約を書いてください。そのうえでAIにこう頼みます。

「以下の英文について、内容を60字以内、80字以内、100字以内の3通りで日本語に要約してください。そのうえで、60字にするときに削った情報、80字で残した情報を、それぞれ箇条書きで示してください」

字数を変えると何が落ちるかを見るのが目的です。20本もやれば、字数の感覚が体に入ります。週3本のペースで十分です。

読む素材は医療政策と公衆衛生に寄せてください。令和8年度の素材は、アメリカ大統領の一般教書演説とホワイトハウスの公式文書、そして医学雑誌に前年に載った文章でした。教科書的な英文ではなく、実際に世の中に出ている文書が使われます。英字ニュースの医療欄を週1本読む習慣が効きます。

ステップ2(3ヶ月前まで): 出題意図を先に読む

大学公式サイトの過去問ページから、総合問題の問題と出題意図・解答例をダウンロードしてください。そして解く前に出題意図だけを読み、この設問は何を測っているかをノートに書いてから解答を書く。この順番を守ってください。

AIに狙いを推定させる使い方も有効です。

「以下は大学入試の設問文です。この設問が受験生の何を測ろうとしているかを、読解力、想像力、情報を吟味する態度、論理的展開力の4つの観点から推定してください。そのうえで、高評価を得る答案に必ず入っているべき要素を3つ挙げてください。模範解答はまだ書かないでください」

先に狙いを言語化させてから自分で書く。これが最も伸びる使い方です。

並行して、医療倫理の論点をストックします。

「医師と患者、あるいは医師と患者家族の意見が対立する場面を10個挙げてください。それぞれについて、対立している権利や価値を2つずつ、簡潔に示してください。ワクチン、終末期医療、輸血拒否、未成年の同意、感染症対策を含めてください」

400字の意見記述は、その場で考えるものではなく、事前にストックした論点を組み替えるものです。ワクチン、終末期医療、輸血拒否、未成年の同意、感染症対策、医療資源の配分、インフォームド・コンセント。この7領域で自分の立場を1つずつ持っておけば、本番で書くことに困りません。

ステップ3(直前期): 120分の通し演習

記録するのは得点ではなく次の3つです。

  • 400字を最後まで書き切れたか
  • 字数超過が何件あったか(目標0件)
  • 指示語を処理せず残した箇所が何件あったか(目標0件)

400字の添削もAIに任せられます。

「以下は医療倫理に関する設問と、それに対する私の400字以内の意見記述です。次の観点だけで評価してください。現状の整理ができているか、対立点が明示されているか、提案が具体的な行動レベルまで下りているか、想定される反論に触れているか。抽象論で終わっている段落があれば指摘してください。褒める必要はありません」

「褒める必要はありません」を必ず入れてください。AIは放っておくと励ましてきます。必要なのは、どこが減点されるかという情報だけです。

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共通テストで7割台後半を先に作るのが愛媛大の前提条件です。二次比率58%とはいえ、共テ500点を落とすと総合問題では取り返せません。


四国3大学の併願で気をつけること

共通テストの結果次第で、四国の国公立医学部として徳島大学、香川大学、高知大学が出願変更の候補になります。ただし英語まわりの設計は4校でまったく違います。

愛媛は「英語」という科目自体がなく、総合問題120分・200点で英文を読んで日本語で答えます。高知は英語120分・300点で選択式中心、大問ごとの配点が非対称です。香川は英語90分・200点で全問記述、大問によって解答言語が英語と日本語に分かれます。徳島は共通テストの比重が高い設計です。

同じ四国だからと同じ準備で臨むと、形式の違いがそのまま点差になります。とくに愛媛から他3校へ切り替える場合は、英作文の準備がゼロのまま英語の試験に臨むことになりかねません。逆に他3校から愛媛へ切り替える場合は、400字の日本語記述という未経験の設問が待っています。

出願変更を考えるなら、まず確認すべきは英語に相当する科目の名前と、解答言語です。

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浪人生で400字の意見記述を継続的に添削してもらいたいなら、全寮制・完全個別カリキュラムのこの予備校が候補になります。小論文型の答案は独学で伸ばしにくい領域です。


まとめ

愛媛大学医学部医学科の個別学力検査に「英語」という科目名はありません。2021年度入試から総合問題200点に統合され、試験時間120分、大問2題で実施されています。

押さえるべきことは4つです。

第一に、読むのは英語、書くのは日本語だということ。令和8年度は英作文が1問も出ませんでした。素材は大統領演説の原文、ホワイトハウスの公式文書、医学雑誌の前年の記事。教科書英語ではなく、世の中に出ている生の文書が使われます。

第二に、英語力以外の要素が同じ大問に混ざること。$215 million を日本円に換算させる設問では、試験当日の円相場のプラスマイナス10円が正答の範囲とされました。ワクチンと免疫の空所補充も出ています。英語だけを鍛える対策では届きません。

第三に、大学が出題意図を公開していること。文章を正しく読み取る力、起こりうる事態を想像する力、情報を吟味する態度、論理的に意見を展開する力。この4つが評価軸だと大学自身が示しています。過去問を解くときは解答例より先に出題意図を読んでください。

第四に、字数指定を守ること。60字、80字、100字、400字。字数ごとに書き方を変え、指示語を残さず、設問の文末に対応させる。英語が読めていても日本語の答案が雑なら点は入りません。そして400字には必ず25分を確保してから読み始めること。

数字も正しく持ってください。共通テスト500点と二次700点で合計1200点、二次比率は約58%。二次の内訳は数学200点、理科200点、総合問題200点、面接100点。募集は前期55名のみで後期日程はありません。2025年度の合格最低点は総合925.67点(77.1%)、内訳は共テ76.4%、二次71.9%でした。2026年度前期は志願者239名、合格者57名、実質倍率約4.2倍で、志願者は3年連続の減少とされています。

二次で7割強。総合問題で満点を取る必要はありません。英文を読み、指定された字数の日本語に正確に落とし、最後の400字を書き切る。それが愛媛大で最も再現性のある戦い方です。

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この記事を書いた人

英検1級・TOEIC990ホルダー。
「根性論の英語学習」はもう終わりです。AI(ChatGPT/DeepL)を駆使して、最短距離で英語力をハックする方法を発信中。
英語を「勉強」で終わらせず、キャリアと収入を上げるための「武器」に変える『Smart Skill Lab』管理人。

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